植民地経営 2016 1 14
植民地というと、19世紀から20世紀に行われた、
列強国による領土獲得合戦を連想しますが、
植民地経営のポイントは、安い労働力の獲得だったと考えています。
そうすると、現代においても似たようなことが行われています。
資本家が、いや大企業が、メキシコや中国を実質的な植民地として、
安い労働力を獲得していく様子が、
かつての植民地経営を連想させます。
さて、もう20年近く前になるかもしれません。
あの当時、知人と、こんな議論をしたことがあります。
アメリカの国内工場を閉鎖して、メキシコに工場を建設する。
そうすると、人件費が削減できて、利益が増えて、株価上昇。
そして、CEOは、膨大な報酬を得る。
はたして、これで、よいのだろうか。
アメリカ国内の労働者は、どうなるのか。
知人と、このような議論をしたのは、
もう、20年前になります。
アメリカの政治家は、こうした問題を20年間も放置しておいて、
今頃になって、トランプ氏が、この問題を取り上げています。
アメリカと私では、「時差」が20年もあるのか。
なんだか、タイムトラベルで20年前に行った気分です。
このように、時計の針で計る時間は同じでも、
全員が同じ時代を生きているとは限らないのです。
過去も未来も、同じ空間に共存しているのです。
(参考)
上記のように、海外に安い労働力を求めるという手法もありますが、
難民を大量に受け入れて、安い労働力として使用するという方法もあります。